葉桜の頃
その日私は、アルバイトでやっている外国人留学生の日本語講座のアシスタントで、いつもより遅くまで大学に残っていた。
講座を終えて、外へ出ると夕暮れの中、掲示板の前に佇む凱斗くんを見つけた。トクトクと胸が高鳴る。
夕日を受けて立つ彼は、その目に私を捕らえると、嬉しそうに微笑んだ。
「どうしたの?今帰り?こんな遅くまで残ってたんだね。」
「ちょっとアルバイトやってて。日本語講座のアシスタントなんだけど…。凱斗くんは?」
「俺はサークルだよ。次の作品展へ向けての準備。」
彼のことを眩しく感じるのは、きっと夕日のせいだけじゃない。
いつの間にか、私の彼に対する気持ちはこんなにも大きくなっていたのかと、私自身驚いていた。