貴方からの卒業証書。
~陽輝side~

一ヶ月程前の優那の誕生日。
俺は特別な思いを抱いて優那を迎えに行った。

「陽輝さん」

一年が経っても優那が『さん』を取ることをしなかった。
行き先も何をするかも伝えずに優那を乗せて、車を走らせる。

「どこに行くんですか?」
「どこだと思いますか?考えてみて下さい」

陽輝が行きそうな所や優那が行きたいと言った所、今までデートで行った所を挙げる。その全てが違う。
降参して、答えを教えて欲しいという優那だが、ここで教えるわけにはいかない。
車を走らせ、着いた先は……陽輝の地元だった。

~陽輝side~
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