幸せの掴み方
圭祐は、湊の指定したスタジオに着き、

「お待ちしてました・・・・どうぞ、おかけになってください・・・」

湊に促されて、圭祐は椅子に座った。

「で、早速ですが、呼び出された理由はなんでしょうか?」


「・・・実は、昨日、柚葉と入籍しました・・・・・」

「・・・えっ・・・・・」

圭祐は、湊の言葉に、一瞬、頭が真っ白になった。

「驚かれるのも無理はありません・・・・・しかし、僕にとって、柚は、
 何年経っても、忘れられないくらい愛している。」

「それを言う為に、わざわざ呼び出したんですか!?」

圭祐は、湊が、柚葉と結婚したことをわざわざ告げたくて呼び出されたと
思い、怒りが沸いて来た。

柚葉と離婚して、まだ一年にもみたない・・・・・それなのに、柚葉は
湊と結婚した。

所詮、柚葉にとって、圭祐は、湊の代わりでしかなかったのだと、
ショックを受けていると

「違う・・・・どうしても早く、入籍しなくてはならない事情が
 あったから・・・・

 ・・・・・実は、昨日、柚は、出産した・・・・・」

「えっ・・・・出産って・・・・・・」

「相楽さん、あなたの子供だ!」

圭祐は、怒り始めていた感情が、どこかに飛び、今、湊が言った言葉を
理解するのに、時間がかかった。

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