World Walker
「じゃあね」

軽く手を振って、元気よく石段を駆け下りていくりせ。

「おー…達者でなぁ…」

寝惚け眼を擦りながら、女性もユラユラと手を振る。

トットットッ、と。

リズミカルに石段を下りながら。

「あ…そういえば名前聞いてなかったし名乗ってなかったわね」

りせは今頃になって思い出す。

あんなにお世話になったのに。

少し後悔するりせ。

しかし気にする必要はなかった。

再会はすぐの事だから。

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