World Walker
「Treiben Sie an, ich reiße die Erde und schüttele den Himmel, und die Wurzel von dieser Welt zu schütteln,(大地を裂き、天を震わせ、この世界の根源をも揺るがす力よ)」

長い長い詠唱。

その詠唱が唱えられる度に、ルドルフの手の中の不可視の力が、徐々に形を帯びていく。

禍々しき赤黒い光を帯び、時折稲妻の如くスパークしながら周囲を照らし出す。

『終末の光』

そう呼ぶに相応しい、忌まわしい結末を想起させるような閃光だった。

その光を育むように、揺り起こすように。

「Zorn, und bringt Sturz und das Ende; ein Licht des Chaos(荒れ狂え、崩壊と終焉をもたらせ、混沌の灯)」

ルドルフは詠唱最後の一節を声高く読み上げた!

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