World Walker
「という事は何か…貴様も俺と同じ『幻想創造』によって生み出された…いわば俺の妹か」

「一緒にしないでよ」

唾棄するように、りせは言う。

「私はアンタみたいな汚らわしい吸血鬼なんかじゃないし、アンタと違ってマー君の事裏切ったりはしないわ。アンタの事を兄とも思ってないしね…今すぐにでもぶっ飛ばしてやりたいくらいよ」

「はははははははははは!」

嗤う。

千年真祖は嘲笑う。

りせの怒りも、ヘヴンの怒りも、下らぬ事と言わんばかりに嗤う。

その嗤う顔が、恐ろしく見えた。

何たる凶暴な顔かと、戦慄さえ感じさせた。

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