World Walker
己の身を無数の吸血蝙蝠の群れへと変化させる。

来栖の十八番の能力だ。

「如何な聖痕とて、身に触れねば霊験あらたかとはいかんようだな」

嘲笑うように言う来栖。

ヘヴンは為す術もなく蝙蝠の群れとなった来栖を見上げる。

「どれ…」

蝙蝠の群れは渦を巻くように天井付近を飛び回った。

「奇跡の子の血は、どんな味がするかな…?」

一斉にヘヴンへと襲い掛かる蝙蝠の群れ!

だが。

「む…」

その吸血蝙蝠は、ヘヴンに牙を立てる前に宗教防壁によって阻まれる。

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