World Walker
第二の世界

荒野

酷い土地だった。

荒れ果てた不毛の大地が延々と続く荒野。

硬い土の感触が、歩く度にりせのカモシカのような脚に伝わってくる。

こんな荒野を歩くには適さない、ただのお洒落目的のショートブーツだ。

すぐに足が疲れてきた。

「最悪…」

呟くりせ。

前に訪れた御影市の坂道もやっていられなかったが、この荒野は輪をかけてやっていられなかった。

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