World Walker
どこまで行っても地平線。

街らしい街は見受けられないし、人っ子一人いない。

時折乾いた風が吹いて、りせのサイドテールを掻き乱す。

砂埃を孕んだ風だ。

髪の毛がジャリジャリする。

「酷ぉい…髪が痛むじゃない」

自慢のサイドテールを撫でながら、ちょっと涙目。

ツンデレの割には意外とデリケートらしく、こういうアウトドアな土地はりせには向いていないようだった。

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