あおぞら。
―――20分後
わたしはダーツゲームが好きなだけで別にうまいわけではない。
そしてそれは沢田さんも、特別うまいわけではなかったが、無念ながらわたしは負けてしまった。
「あぁもうー負けたー!悔しいー!」
「やったー!勝ったー!」
沢田さんは子供のように無邪気に喜び、わたしも子供のように悔しがった。
「仕方ない、命令を聞きましょう。なんなりと。」
「やったね!もう決めてあるんだー」
沢田さんはわたしの手を掴んで、店内をすたすた歩き出した。
手を握られたことにもドキッとしたが、命令とは“UFOキャッチャーを狙いの景品が取れるまでやる”のようなお財布に優しくないえげつないものだったらどうしよう、と戦慄した。