あおぞら。






無機質な音が聞こえ、目が覚めた。


テーブルで光を発しながら震える携帯を見て、わたしは自分があのままソファで居眠りこけてしまったことに気がついた。


時刻は昼を過ぎており、冬のこの季節では空はもううっすらと暗くなり始めていた。


携帯は電話の着信をしており、画面には「沢田そら」と表記されていた。


電話なんてあまりしないのに、珍しいなと思いながら通話ボタンを押した。



「もしもーし」

「藤堂、葵さんの携帯電話でお間違いないでしょうか」



聞こえた声はそらとは似ても似つかない、男性のものだった。



「わたくし、○○総合病院の倉田と申しますが…」



は?


なんで病院の人がそらの携帯からわたし宛に電話を寄越しているんだろう。






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