あの時も、これからも
2年前はあけておけ、といったそこにそっと指輪をはめる

しっかりとはまった指輪が小さく光を反射する

その輝きにたましゃくりあげるしるふを優しく抱きしめる

実に半年ぶりのそのぬくもりにそっと息をつく

背中に回された手が服をぎゅっと握ってしるふの肩が小さく揺れる

泣き虫な、と思いながら抱きしめる腕に力を込める

やさしく髪を撫でればそれはいつもと変わらぬ柔らかさで

ふわりと香る香りも記憶と寸分たがわず

海斗は、そっと目を閉じる

「……、からね…」

どれくらいそうしていたか

しるふがだいぶ落ち着いを見せ始めた時、海斗の服に顔を押し付けながらもごもごとつぶやく

「ん?」

語尾しか聞き取れなかった海斗の優しい聞き返しに

「…返品とか、できないんだからね」

今度は海斗の服から少し顔を離し、しっかりとしるふが紡ぐ

その言葉に海斗は笑うと

視線を合わせてそっとその頬に触れる

「安心しろ。俺の辞書に返品と一瞬の気の迷いって言葉はない」

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