禁恋~純潔の聖女と騎士団長の歪な愛~




まるで周りから隠れるように四方を山に囲まれ森林の覆い繁るこの国は、元々豊かな国では無かった。

ただ、山から取れる鉱石で武器を作る事で発展し、小さな工業国家として長年やってきたのだ。

特にこれと云った魅力もなく四方を山に囲まれ貿易にも不便な国に、他の国もさして興味を示すことはなく、デュークワーズは安穏とした歴史を刻んできた。


けれど、5年前のある日。その平和は破られた。

西部の燐国であるギルブルクが突然侵略を開始したのである。




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