スイートペットライフ
玄関に入ると、女性物の靴が目に入った。

ん？こんな靴持ってたっけ？最近色々買い与えられてるから把握できてないのかな？

自分のスリッパを履きながら大倉さんのスリッパがないことを確認する。今日はもう帰って来てるみたいだな。

リビングのドアを開けると、明かりは付いていたけどそこに大倉さんの姿はなかった。

お風呂でもはいっているのかな？

自分の部屋へ着替えに行こうとすると、大倉さんの寝室のドアが少し開いていて、そこから物音が聞こえた。

「……あっ、ん」

ん？何だろう声も聞こえる。

隙間から声をかけようと、顔をのぞかせる。

そこには――。


半裸の大倉さんの上に、またもや半裸の知らない女性がまたがっていた。長い綺麗な茶色の髪が彼女が動くたびに揺れ動く。

何……？これ？

いややってることは分かってる。“やってる”のだから。

ボー然としてその場に立ちすくんでいた私に、大倉さんが気が付いた。
< 113 / 249 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop