スイートペットライフ
「私ですか?」

自分の顔を指差しながら、男性に尋ねる。

「はい、あなたです。私この会社のもので大倉(おおくら)といいます」

そうやってにこやかな笑顔のままで私に話しかける。

「はぁ」

「あなたにぴったりの物件があるんです。ぜひ今から案内させてください」

長身の男が前のめりで私に話しかけてくる。

「でも私には、分譲マンションちょっと手が届かないみたいで」

「いや、絶対気にいると思うから、ね?ちょっと見てみるだけでも」

ついには両肩に手を置かれてぐらぐらゆすられる。

「わかりました。そこまで言うなら」

そう答えて、私は揺すられすぎて、もげるんじゃないかと思った首をさすりながら返事した。

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