スイートペットライフ
「あの、でもしゃ…」

綺麗なお姉さんが、大倉さんと言った男性に話しかけようとしている。
「君はいいから業務にもどりなさい」

そう、言ってから

「では、青木美空さんまいりましょう!」

そういって、私の肩を押して出口に促した。

アンケートで名前を知ったのか、私の名前を呼びにっこりと再度ほほ笑んだ大倉さんは、私を近くの駐車場まで案内すると、車に乗るように行った。

不動産屋さんの車で物件を見に行くこともあるから、特段不思議には思わなかったが、エスコートされるまま気が付けば少し車高の低い車の助手席に座らされ、シートベルトを付けられていた。

革張りのシートに座らされて気がついたが、庶民にはとても手が出せないハイクラスの高級車に乗せられている。

座り心地ももちろんのこと、運転も上手なのだろうかまったく揺れを感じないほどだった。

最近の営業車ってこんな高級車使うの?

普通は軽自動車が主流だ。

だがエバースターは分譲マンションを扱う会社だ。

マンションによって私が一生足を踏み入れることがないほどの高級マンションもあるだろう。

そのお客様を案内するためのものだろうか。
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