スイートペットライフ
「え、ここって…」

振り向いて、大倉さんを見るがにこにこと笑っているだけ。

「着きましたよ」

そういってロータリーに車を止めると、スーツを着た男性が近寄ってきた。
「おかえりなさいませ。大倉様」

誰このひとたち。

「車地下に停めておいて」

そう一言つげると、車から降りて助手席の私のほうに回り込んで、ドアを開けてくれた。

「どうぞ、足元気をつけてくださいね」

そう言われて、パンプスの足を揃えて降りようとするとそっと手をひかれた。

「ふふ、思った通りぷにぷに」

「ん?何か言いました?」

「いいえ、何でもありませんよ。こちらへどうぞ」

そのまま手を握られてマンションのエントランスまで歩いた。

「あの、手離してください。ちゃんと歩けますから」

「そうですね、失礼しました」

大倉さんはそう言った後、入り口で暗証番号を押し解錠した。
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