スイートペットライフ
「ん?こっちだよ」

そういって動物病院の向かいにあるクリニックを指差した。

はぁ、私も大倉さんのせいで自分がペット扱いされている自覚が芽生えて来てる?危険だ!

「はぁ、そうですよね。いくら何でもね」

「ここ俺の友達がやってるんだよ。だから安心して」

それって本当に安心していいのか?

不安になりながらも私はクリニックで受付をしている大倉さんの背中を見つめ溜息をもらした。

「青木さんこちらへ」

クリニックで健診用の服に着替えた私は、身長、体重、視力に聴力、ありとあらゆるところを調べた。

血液検査をするときは、大倉さんが後から、

「痛くないよ~目をつぶっで針みないで~大丈夫だよ」

とはずかしい声をかけて来て、他の患者さんからの視線で体中がえぐられた。

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