スイートペットライフ
口の中に杏仁豆腐の味が広がる。

その瞬間に目を見開くほどその杏仁豆腐はおいしかった。

「おいしー!おいしいです」

そういって思わず叫んでしまうほど。

「そっか、そっか、じゃあ二十個ぐらい持って帰ろうか?」

素っ頓狂な提案に思わず顔の前で手を振って

「いえいえ、そんなに誰が食べるんですか?また連れて来て下さい」

そう言うと

「ミィはおねだり上手だな~」

なんて言いながら二口目のスプーンを口に運んでくれた。

何口か目のあ~んをして、杏仁豆腐を食べ終わったとき

「口にソースが付いてる」

そう言われたので、膝のナプキンで拭こうと思った瞬間、大倉さんの綺麗な顔がどアップで目の前にあった。

‘ぺろり’

品のいい少し薄めの唇から赤い舌をちろりと覗いたと思ったら、私の口元のソースが拭われていた。

「……」


一瞬のことで何が起こったのか放心状態の私。

「本当にこのソースおいしいね。やっぱりテイクアウトする?」

そう言って何事もないようにしている大倉さんの頬を

‘ばちーーーん’と思いっきり平手でたたいた。

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