最愛~あなただけが~
 人・人・人でごった返す中、すれ違いざまに人にぶつかって、何度も鷹野さんの腕に身体が当たってしまう。


「・・・すみません。」


 鷹野さんにぶつかって謝るの、もう何度目だろう?

「オレは平気。
 都築さん、ぶつかられてばっかで大丈夫?」

「はい。大丈夫で・・・きゃあっ。」

 そんな会話をしているそばから、思いきりぶつかられて私はよろける。

「危ない!」

 バランスを崩しそうになった私を、鷹野さんが支えてくれた。


「あ・・・ありがとうございます。」

 鷹野さんの、力強く逞しい腕に支えられた私の腕と肩は、触れられたその部分が発火しそうなくらい熱を持つ。

「今の、鉄拳は勘弁な。」

 鷹野さんは笑って言って私から手を離すと、再び歩き始めた。
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