最愛~あなただけが~
「佳。今日、ハローワーク行って来たよ。」

「あ、そう。
 で?いい仕事、あった?」

「うん。」
 
 
 夜、仕事帰りに私のアパートへ寄った佳に、仕事を見つけて早速面接を受けることを報告した。


「経理の経験だけはあるからな~。璃子は。」

 からかうように佳が言う。

「やーね!
 経験だけで実力が伴ってないみたいに聞こえるんだけどっ。」

 そう言って、私は軽く肘テツをくらわせて佳を睨んだ。

「ま、得意の演技力で面接官の心、鷲掴みにして採用決めてこいよ。」

 倒れこむフリをしながら笑う佳。
 どこまでが冗談でどこからが本気なんだか!


「------・・・」
 

 不意に、佳が私の腕を掴んで真顔になる。


「・・・面接のときの演技力はいいけど、オレには演技するなよな。」


 そう言って、佳は私を引き寄せた。


 ・・・おっと。オニイサン。
 セクハラですか?
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