最愛~あなただけが~
「それにしても、あんた達は何年付き合えば気が済むのよ?
 いつになったら結婚するつもり?」

 キッチンで、お赤飯の仕上がり具合をチェックしながら、お母さんは私に言った。


 この2、3年、私の顔を見れば、こればっかり!


「そんなの、佳に言ってよ。」

 両親の結婚記念日を祝うケーキの飾り付けをしながら、ぶっきらぼうにそう返す。

「長く付き合ったからいいってもんじゃないのよ。
 ケーキの飾り付けも、孫がしてくれるようになるのはいつになるのかしらねぇ。」

「もぉっ。お母さん!」

 佳との結婚を、両親が待ち望んでくれているのはわかる。
 少し前までは、遅かれ早かれそれは間違いなくやってくる未来だと思ってた。



 ・・・でも、ね。お母さん。

 私、片想いだけど、好きなひとがいるの。
 家庭のあるひとだからどうにもならないのはわかってるけど。
 こんな気持ちのまま佳と結婚なんてできない・・・
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