紙飛行機レター
【蒼汰side】
俺は立花が好きらしい。
立花に出会ったのは高1の冬。
俺が投げた紙飛行機が廊下に出てしまい、そこに立花が通りかかった。
立花は大量のプリントを持っていて、紙飛行機に驚いてプリントを落としちまって…。
俺は謝り、落としたプリントを一緒に拾った。
そのときは、ほんの数分の出来事で、名前も知らなかった。
高2で同じクラスになって、しばらくしてからそんときのヤツが立花と知って気になった。
つい、目で追ったり、ちょっかいをだしたり。
それをいつも絡んでいる中学からの付き合いの瞬に言ってみると、『小学生かよ』と大笑いされ、『それは立花が好きなんじゃねーの?』と言われた。