かっこ仮。の世界。
初心者マークは優しさです。

唯我独尊を絵に描いたような清明も、やっばり時の権力者には従うしかなかったようで。


道長の頼みを引き受けた清明。


しかし。


「なんで私なのっ⁉」


透理は星の動きを記した盤を前に、真っ青になっていた。


「これも修行のうちだよ?」


ざっと、それこそ興味のない本を読み飛ばすかのように、占術の説明をした清明は、頭にハテナ?を浮かべたままの透理に


「じゃ、頑張って占ってね」


満面の笑顔がこんなに怖いのは、清明だけだと思う…。


これ、絶対さっきの仕返しだとしか思えない。


透理はすがるように、横で様子を眺めていた玉若に視線を送った。


「透理。玉若に頼るのは無しね。ーーそうだな。上手く読み解けたら、君の外出を許可してあげるよ」


……許可なんていらないから、こんな横暴な修行は二度とやめて欲しいです。


このときばかりは、透理は心底そう思った。


だって相手は時の権力者。


間違えようものなら、どんな罰を受けるのかわかったもんじゃない。


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