ずっとそばにいたのに.......
自分でも言うのも何だけど、サッカー部のキャプテンをしていたせいか、学生時代の俺は、そこそこモテた。

なのに、大人になってからの俺は、我ながら悲しくなるくらい、こういう場面が苦手だし、不器用だ。

上手く言えない分、後先も考えず、素直に全部さらけ出しちゃったけど、彼女の予想外の答えに、結局、また悩む。

何やってるんだろう..........俺。



「ありがとう。気持ちは嬉しいよ。」

「はい。」

「でも、いつまでかかるか、俺にも全然わからないし、思ってた以上に、簡単には癒えない深い傷みたいだから、あんまり期待はしないでほしいんだ。」

「..........。」

「単なる恋愛対象とは違うし、ただ好きっていうだけじゃない特別な存在だから、誰もあいつの代わりにはなれないよ。」

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