ずっとそばにいたのに.......

板谷さんは目を潤ませていたけど、少しの沈黙の後、笑ってくれた。

やっぱり、いい子なんだな。

何だか申し訳ない。



「わかりました。気長に待ちます。」

「..........。」

「だから、今まで通り、仲良くして下さい。それくらいは、いいですよね？」

「.......うん、わかった。」



本当にこれで良かったのか？

腑に落ちない気もするけど、とりあえず、今の俺の状態はわかってもらえただろう。



彼女に話したことで、俺自身もスッキリした。

心の中で燻っていたことを、口に出したのは初めてだったから。

言葉にしたことで、改めて気持ちを整理できたように思う。



俺は、まだ心優を忘れられない。

仕方ないよな。

それならそれで、この気持ちが消えるのを待つしかない..........