【完】狼王~全国一の暴走族とわたし~
「黒龍の皆、ごめん。

でもね?決して皆といたくない訳じゃないの。」


俯きかげんで言った。


「っ…だったらどうして!」


藍都が取り乱しながら言う。


「藍都落ち着け。みぃ…理由を教えてくれないか?」


瑠樹が藍都を落ち着かせながら聞いた。


「あのね?…私は今を大切にしたい。

だからって黒龍の時間が大切じゃないわけじゃないよ?

すごく私にとって大切だった。

あの時間がなきゃ今の私はいなかった。

でも…過去にばかりとらわれて今を見失いたくない。

前に…進みたいの。これ以上失いたくない。」
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