【完】狼王~全国一の暴走族とわたし~
「…ふっ…どーいたしまして」


龍平は私の顔を覗き込みながらなぜかそんな言葉を言った。


そして私の手を握ると倉庫の扉に向かって歩き出す。


っ……。私は足が動かなかった。


「みぃ?どうした?」


急に止まった私に気づいた龍平は心配そうにこちらを向いた。


「ごめん…でも、怖いの。

皆が、一度ここから離れた私がまたこの倉庫に入って拒絶されるんじゃないかって…。」




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