【完】狼王~全国一の暴走族とわたし~
すると龍平は私の手を離し目の前に来て屈んだ。


「俺さ、この前の海のこと黒龍の皆に話したんだ。

ごめんな?勝手に話したりして。

でもきちんと言わないとって思った。

美怜を見つけたことも、美怜が今いる場所も…そこにいたいっていう美玲の決意も。

正直…裏切られたって言ってた奴らも少なくはない。

ずっと探してた奴だからな?大事な奴だって皆が今でも思ってるし。

お前が離れた本当の理由も実際よく分からない。

それでも美怜には美怜なりの考えがあって決断したんだろ?

だから俺はお前を信じてるよ。

いつかきちんと話してくれたらそれでいいんだ。俺たちを頼ってくれ。な?」


龍平は優しく微笑んだ。
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