【完】狼王~全国一の暴走族とわたし~
「うわぁ~美怜~!」


半べその修が私に許してと、お願いしていた。


だから私は


「しょうがないなぁ。許してあげる!」


そう言って笑った。


ほんとは怒ってなんかいない。


修の優しさにも、慧人の優しさにも気付いていたから。


私が落ち込んでいることに気付いて、たぶん笑わせようとしてくれていたんだ。


修や慧人だけじゃなく、葉佑もはるも莉央も私と蓮を囲むようにして歩いてくれた。


その皆の優しさが私には温かかった。

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