その恋の行方は…【完】
…暗黒のその時

あいつは理不尽な言葉を残し、

彼女の大切なものと心だけさらって俺たちの前から

突然消えた。

そんな別れで傷ついた彼女に長い間寄り添ってきた。

俺は今年も彼女の誕生日に花を贈る。

その季節は彼女にとって産まれた季節であるはずなのに

辛い記憶を呼び覚ます。

いままで取り乱す彼女を自分の感情を抑えて何度抱きしめ、なだめたか…

でも俺と彼女の関係はあくまでもただの友達。

それでよかった。いいと思い込もうとしていた。彼女のそばに居続けるために。

俺はそのためだけに、自分の気持ちをごまかし続けていた。



それなのに、今年の夏何の誤解なのか突然

「二人で会うのはもう…」

と彼女から一方的に拒絶されてしまう。


俺は、その時彼女の誤解を解くことができないまま別れるしかなかった。

それからいつものように彼女に連絡しても…

返事はなかった。


もう駄目かもしれない。


しばらく彼女に連絡をするのをやめた。


不安だった。もうこれきりなのか。

友達でもいいから無理に気持ちを押し込めそこまで我慢してまでそばに居続けたのに…

でも、何を言ってもわかってくれなかった彼女に、これ以上どう言い訳するんだ?!





そんなそんな気持ちを抱えたまま、俺はただ毎日を過ごしていた。
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