笑ってくれますように



「おー、莉乃じゃん。おはよー。」



瀬越が私に気付き、こっちに近付いてきた。



女子からの視線が、すばらしく痛いです。




「俺の誕生日、6月5日なんだよ。」




「だから、何?」



可愛げの欠片も無い、私の答え。




「だーかーらー、あと5日なんだよ。」




「うん、それで?」



私の返答に不満な様子の瀬越。




「あー、もう、誕プレくれよ。」



「嫌だ。」




即答した私に、瀬越の機嫌は悪くなる。




「あぁ?何か言ったかチビっ。」



ちなみに、瀬越は機嫌が悪いと口調が悪くなる。




「確かに、平均よりも小さめだけど、あんたに言われる筋合いないから。」



150cmあれば、十分でしょ。



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