ロング・ディスタンス
「栞。俺はお前なしじゃ生きていけないんだ。お前が去ってからそのことを身に沁みて感じたよ」
そう言うと神坂は栞を抱き寄せ、強引にその唇を奪った。
栞は抵抗ができない。
体中の力という力が抜けていく。
彼女は放心状態になった。
「ほら、これを見てごらん」
神坂が懐から紺色の小箱を取り出し、それを開けてみせる。そこには白く輝く宝石が留められたプラチナのリングが入っていた。見るからに値の張りそうな高級ブランドの指輪だ。
「お前のためにこの指輪を買ったんだ。これを婚約指輪の代わりだと思ってほしい。俺の気持ちだ」
神坂は栞の手を握り、薬指にそれをはめようとする。
栞は顔を横に振りつつも、彼を払いのける気力がない。その頬は涙で濡れている。
彼女の腕から駅ビルのスーパーのレジ袋が落っこちた。神坂がすばやくそれを拾う。
そう言うと神坂は栞を抱き寄せ、強引にその唇を奪った。
栞は抵抗ができない。
体中の力という力が抜けていく。
彼女は放心状態になった。
「ほら、これを見てごらん」
神坂が懐から紺色の小箱を取り出し、それを開けてみせる。そこには白く輝く宝石が留められたプラチナのリングが入っていた。見るからに値の張りそうな高級ブランドの指輪だ。
「お前のためにこの指輪を買ったんだ。これを婚約指輪の代わりだと思ってほしい。俺の気持ちだ」
神坂は栞の手を握り、薬指にそれをはめようとする。
栞は顔を横に振りつつも、彼を払いのける気力がない。その頬は涙で濡れている。
彼女の腕から駅ビルのスーパーのレジ袋が落っこちた。神坂がすばやくそれを拾う。