君の体温
キュッ・・キュッ・・

誰もいない放課後の廊下に私と澪の靴の音が響き渡る。
私と澪は、一言も喋らず黙々と保健室へと向かう。
澪は、まだ少し泣きながら、殴られた頬を赤くしながら
ただ、私の服の裾を掴みながら歩いていた。

「澪、大丈夫?」

私が、静まり返った廊下で口を開いた。

「え?うん。大丈夫だよ」

澪の嘘つき。本当は、すごく辛いくせに・・。
頬を真っ赤に腫れさせて、泣きすぎて目が腫れちゃって。
大丈夫なわけないじゃん・・。

でも、そんなこと言ったら、また澪が泣いてしまうよね。

「そっか。あ、保健室着いたよ。」
すごく近い道のりなのに、とても長く感じた。
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