鬼神姫(仮)



「なあ、さっきの直ぐに叶えられる、てどういうことだ?」

屋敷の中に足を踏み入れるなり、陽が蒼間に質問をした。屋敷の中は何処もかしこも綺麗に磨かれているようで、廊下にいたっては銀の顔がぼんやりと映る程に光っている。

横にある襖も全てが煌びやかで、どれにも花の模様があしらわれている。そしてそれは白い牡丹が多い。

「それについては、後程姫様からお話がございます」

蒼間は銀と陽の前を静かに歩きながら答えたが此方を見ることはなかった。

ーー感情が読み取りづらい。

銀は蒼間が着ている青いシャツを眺めながらそう思った。

案内されるままに進むなか、銀は何時切り出すかをずっと考えていた。歩いている廊下は長く、考え事をするにはもってこいだ。


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