think about you あの日の香りとすれ違うだけで溢れ出してしまう記憶がある
私は何がしたいんだろう。

こんなにも混乱することは、センター試験で失敗して以来だ。

自分で、自分の気持ちもわからない。

なぜ、断ってしまったんだろう。

勢い?

ぐっちゃんの頼みを断ったことがなかった。

どんな要望だって聞き入れてきた。

なのに。

こんな大事なことを、いつもより強くおされた。

弾みで断るなんて。

しかも、はっきりと嫌だと告げた。

嫌なのか?

嬉しい、じゃなくて?

私の大事な恋人は。

ぐっちゃんだと思ってた。

違うのか?

でも、他に誰が。

ぐっちゃんと、週末に食事する約束をして、電話を切った。

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