ヘビロテ躁鬱女
「こえぇー和歌子さん! 行ってくるよー!」


鉄平の背中を見送った和歌子が振り返った。


「狂子、鉄平と付き合うの? そろそろ彼氏を作るのはどうかな? 家の中の嫌なことも忘れるんじゃない? 昨日の飲み方も変だったし」


急に和歌子は心配した口調になった。


家も鬱陶しいけど、愛子のほうがもっと嫌いになりそう……なんて言えないよね。


誰かと付き合ったら多少、気持ちが明るく和むのかな? 鉄平と付き合う? ……でも彼は隠れ遊び人と言うし――。


「ご新規2名様入りまーす!」


「いらっしゃいませー!」


レジで店長が声を張り上げる。どうやら客が入り始めたようだ。


今は仕事、仕事。彼氏の話はあと、あと! 集中しなくっちゃ!
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