ヘビロテ躁鬱女
思考を巡らせていると、皆が席に着き始めていた。店長が上座、その両サイドは愛子と新庄さんが固めていた。


「どうした狂子。顔色が悪いな……ここに座ってろ」


「あ……うん」


輝の声色にドキッとした。慌てて動揺を悟られないように、いうままに座った。店長から一番遠い、隅の席だった。


ここなら他の男の人と喋らなくて済むからだろう。輝は私が気付いていないと思っているのだろうか。


どんどん皆と距離が遠くなる。以前までは仲良く、いろんな人と会話ができたのに。
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