ヘビロテ躁鬱女
「みんな、ビールは行き渡ったか? 用意ができたら、グラスを持って」


新庄の言葉で、隣同士注ぎ合ったビールを片手に持った。


それからは新庄の仕切り屋の性格が出て、お祝いの音頭が言い放たれた。


「えーこの度は関田店長ご結婚おめでとうございます! 新しい人生の――」


新庄の悠長な語りは、全然頭に入ってこなかった。これからどうすれば良いのか、衣舞を輝の家に招き、はたして上手くいくのか? 


そればかりを考え、どちらかと言うと思考を巡らす、邪魔な存在だった。


「では皆さん、かんぱーい!!!!」


「乾杯!!!!」
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