【完】結婚からはじまる恋《2》
「帝さんって本当に栗原さんに似てますね」




「…愛人の子だから・・・」



彼は噂をあっさりと肯定した。




「…深幸…君…誰かに付けられてるよ」



「えっ!?」




「…気をつけなよ」



帝さんはソファから立ち上がって、前のソファに置いた黒のブリーフケースを開けた。



「たぶんボスの雇った探偵かな?」



中から取り出したのはスタンガンと催涙スプレー、防犯ブザー…手錠に麻縄?




「君にこれを全部プレゼントしておく。携帯しておくといい」


私も身体を起こして、帝さんのプレゼントを受け取った。



「…俺も気を付けないと…付けられてるのは分かっていたけど…君に接触できるのは今日しかないと思ってね…」


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