【完】結婚からはじまる恋《2》
「手を握るだけじゃあ…やっぱり我慢できない」



「頼…」




「お前だけは信じていたい…だから…俺に隠しゴトはしないでくれ」



「…うん」



頼は私の肩に顎を乗せて、強く隙間なく身体を寄せる。




コホンとわざとらしい咳払いが甘い雰囲気を壊した。



二人で振り返るとそこには帝さんの姿。




「…車の用意が出来ました。神宮寺社長夫妻…」




「ああ…そ、そっか」



私と頼は共に苦笑いした。


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