【完】結婚からはじまる恋《2》
「今日のオムレツも最高だな…」



何も知らない頼は満足げにオムレツを口に運ぶ。



私は頼に悪いと思いながらもずっと内緒にしていた。



「…社長の本日のスケジュールですけど」



「…優也…仕事の話は食後に訊く…」



「わかりました…」




優也さんはスケジュール帳を閉じて、コーヒーを一口啜った。



「…優也さんもちゃんと食べてくださいよ…」



「はい。気遣いありがとうございます…奥様」



その奥様と言う言葉を歳の近い優也さんに言われると妙に恥ずかしい。


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