【完】春紫苑
落ち込んだって仕方がないとは思うけど…
「駄目だなぁ、私」
がっくりと肩を落として歩く私に
「美琴っ!」
将光の明るい声が届いた。
あぁ、流が目覚めたんだ。
キラキラと輝く眩しいほどの笑顔が、それを物語っていた。
「流、目覚めた?」
コクりと頷いてみせる将光。
「第一声が美琴だったから殴っておいた」
「………へ」
何言ってるのよ、将光さん。
怪我人よ、彼は。
今朝、事故に遭われたのよ。
それなのに、貴方って人は………。