【完】春紫苑
「はい、美琴」
「え?」
気付けば目の前にはアイスを持った笑顔の将光が立っていた。
その笑顔にさっきみたいな寂しさはなくて。
それが、貴方が作り笑いが上手くなったからかもしれないけれど。
「え、じゃねーだろ。アイスだよ、アーイース」
「あ、うん。ありがと」
そう言うと「んっ」と良いながら右手の苺アイスを差し出しながら満足げに頷いた。
それを受け取り、スプーンですくって食べる。
だけど
「今日はあげないからね」
目の前のチョコアイスを持った将光が羨ましそうに見ていた。