【完】春紫苑
将光。
貴方はなにも聞かないのね。
どうして、病院を飛び出したのか。
将光、あなたは。
いつだって、全て分かってるかと言うように、なにも言わずに。
どうして、そっと見守り続けるの?
どうして、平気なの?
私は不安なのに。
なにも知らないことが、不安で不安で仕方がないのに。
世の中には知らない方が幸せなこともある。
そう言われても私は全てを知りたかった。
私が弱いから。
私は弱くて、ダメで。
どうしようもない人間だから。
自分は、全てを話さないくせに、勝手だよね。