未成年・恭~【恭&綾シリーズ】2
正直、綾が人妻でなくなったことが嬉しかった。
でも、複雑だった。
腹が立っていた。
あんなにも落ち込ませ、傷付けさせて、挙句の果てに他に子どもが出来たことがわかったら、離婚するのだ。
今まで綾を独り占めにしていたくせに。
そして、それを綾の元旦那に面と向かって口に出して言える存在ではない自分が哀れに感じる。
あんなにメールをしていたのに、今回は俺には相談もせず、愚痴も零さずに結論を出して既に終わったこととしての報告になっているのだ。
俺は綾にとってどのくらいの存在なんだろうか――。
「着いたよ、ここ」
車を橋の手前で停車させた。
「すごーい!! 降りてもいい?」
「うん。橋の真ん中くらいに行くとなかなかいい景色だよ」
二人で車を降りて、並んで橋の中央付近まで歩いた。
水の量が大して多くなかったのが残念だけれど、ダムを囲むように深く広がる緑は壮大だ。
「空気が美味しい。いいところね」
「だろ~」