【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~





淡々とそう吐き捨てれば、「冷めてるな
ー」と吉馬に笑われた。



遠足とか、ほんと必要ないし。


行きたい人だけで行ってこいよ。俺を巻
き込むな。



「皐、いくらつまんないからって秩序を
乱すのは駄目だぞ!スマイルでいけ、ス
マイルで!」



そう言うと、ニコッと、まるで笑顔のお
手本だとでもいうように俺に笑いかけて
きた吉馬。



うわ、無性にこいつの両目を潰してやり
たい。



「ほんとウザ。てか俺、帰る」


「ちょちょ、いったそばから秩序乱すっ
てどーなの!」



くるり、と踵を返して帰ろうとすれば、
慌てて吉馬に止められた。



「俺は具合悪いから早退する」


「そういうこと言わずにさ?せっかくの
遠足だし!」



そう。もう気づいてると思うが、今日は
遠足。





< 111 / 361 >

この作品をシェア

pagetop