【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~




そんな私の突然の行動に僅かに驚いたよ
うに目を見開いた離宮君に、深く頭を下
げた。



「ごめんなさい……っ!その、お洋服に
オムライスかけてしまって……あの、ほ
んともうごめんなさい……」



それ以外にどうやって謝ったらいいのか
わからなくて、だんだんと萎んでいく声




うつむいてるから離宮君の表情はわから
ないけど、吉馬君がきょとんとしている
のだけはわかった。



「……顔、上げろよ」



暫くしてからそう言われて、顔を上げれ
ば離宮君は相変わらず不機嫌そうで。



でもどうしてか、怖くは無かった。



「……悪いと思ってんなら、それ、洗っ
てこいよな」



ビシッとカーディガンを指差されてそう
言われた私は、自分でもわかるくらいに
顔を綻ばせた。



もしかして、許してもらえた……!?


「はい!ありがとうございます!」



ホッと安心しながら時計を見ると、あと
十分でお昼休みが終わる頃で。







< 29 / 361 >

この作品をシェア

pagetop