紅いイヤホン【完】








馬鹿みたい…



もしかしたら別れを告げられるかもしれない日のためにプレゼント必死で探して…




どうしよう




別れたくない。



イヤだよ、かおるさんと別れるなんて…っ






…会うのが怖い。




別れるなんてまだ決まってないけど




もうかおるさんの気持ちはあたしに無いんでしょ?






あんなに…あんなに楽しかったのに。







2人とも、運命みたいにお互い一目惚れだった。




何にも知らないまま付き合い始めたから、会うのがいつも楽しみで…。






意外と独占欲が強いかおるさんだから、ヤキモチから喧嘩したこともあったし




でもかおるさんまで泣きながら仲直りして

あの時のかおるさん…めちゃくちゃ可愛かったなぁ。





感情の表現が時々ヘタッピだけど



辛いものが苦手で


伏し目がちの表情がお色気たっぷりで








初めてのキスも


初めての経験も


全部かおるさんで。









逃げ帰ってきた部屋のベッドで、ただただ楽しかったことを思い出す。











…そんなかおるさんからあたしは




離れられるのかな。













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