くるうみ。~あなたと過ごした3日間~
そしてあたしはまた正直に今まで見た瑠璃さんと龍神さまの関係や、龍神さまが赤ちゃんを地元民の夫婦に預けて如意宝珠を託すところまで話した。


「……ね、偶然にしちゃ出来すぎじゃない?
美紀さんの取材で宮司さんから伺った龍神伝承のお話しと何から何まで一致するなんて」


今までこの不思議を誰にも話した事はないけど、あたしは勇人ならと思って全部話した。


そうしたら、勇人はやっぱり腕を組んで頷いてくれた。


「そうだな。そこまでいくともう偶然だとかじゃ片付けられないと俺も思う。
第一龍神と結ばれた娘が瑠璃って名前だとは本当に詳しい人しか知らなかったみたいなのに、まだ知りもしない瑠璃香がそう聴こえたのも幻聴だとか言えないよな」


「だよね! やっぱりあたしって……龍神伝承にある龍神さまと瑠璃さんの子孫なのかなあ?」


胸に下げたペンダントを取り出して、手のひらに載せてみた。


本当にこれが龍神の如意宝珠なのか、とても信じらんない。


もっと神々しくて煌びやかな物とかイメージしてたのにな。



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